秘書の適正

秘書の適正について述べようとしたところ、真っ先に頭をよぎったのは私が秘書として働き出した頃に言われたある一言でした。私は大学で秘書士号と秘書検定を取得し、ある企業の役員秘書として働き出しました。大きな組織でしたので同時期に入社した女性は30名を超えていました。

 

高校を卒業したばかりの女性が事務員として採用され、必死に仕事をしている姿を覚えています。社会人になってからは上司に言葉使いや礼儀、マナーなどを教わることも少なくありません。

 

そんなある日、私は同じ時期に入社した新入社員の女性の教育係りをするよう命じられました。私は自分の仕事だけでも大変なのにと思い一旦お断りしようとしたところ、「あなたは秘書ですよね?ビジネスマナー、礼儀、全てにおいてお手本になってください。」と言われたのです。

 

そうなのです。私は確かに就職活動の時履歴書に「秘書士号取得」「秘書検定2級取得」と記載しこの会社に提出しました。それなりの覚悟を持って入社したと思われても仕方がありません。

 

私はその申し出に応じつつ、家に帰って秘書の学習の復習をする毎日となりました。秘書は、他の方からは社会人のベテランだと思われている覚悟が必要です。自分の振る舞いに自信をもち、上司にとって頼れる存在でなければなりません。

 

ビジネスマナーはもちろんのこと、上司と周りの方々に気を配ることが出来る人でありたいですね。秘書として大切なことは上司との信頼関係を築くことです。信頼関係はすぐに築けるものではありません。秘密保持を頭におき、決して会社での愚痴などは他言してはいけません。

 

たびたびお酒の場などで、部下が上司への不満を話している光景は見る事があります。秘書以外の方も本当は慎むべきですが、仕方がないこともありますね。しかし、秘書である以上それは絶対に許されません。

 

上司の個性を理解し上司が仕事に専念できるよう縁の下の力持ちに徹する、それが秘書のあるべき姿だと思います。